カラジウムは、その美しい葉模様が魅力的な植物。
しかし、その美しさを保つためには、適切なケアが必要です。
この記事では、カラジウムを美しく育てるための基本的なコツから、応用技術までを解説していきます。
カラジウムの特徴

カラジウムはサトイモ科に属する多年草で、南米原産です。
日本では「錦芋」とも呼ばれています。
ハート型の葉はサトイモに似ていますが、サイズは異なり、その形状が特徴的です。
葉の色は白、ピンク、赤、緑とピンクの二色など、さまざまです。
熱帯アメリカに原種が数種類存在し、18世紀後半にヨーロッパに伝わってから品種改良が進み、現在では約1,000種類の品種が存在します。
カラジウムは球根で繁殖し、冬には葉を落として球根だけで越冬します。
カラジウムの育て方

室内での栽培
室内でカラジウムを育てる際には、窓辺や風通しの良い、日当たりの良い場所が適しています。
ただし、強い直射日光は葉焼けの原因となるため、カーテンなどで日光を調節することが大切です。
また、エアコンの風が直接当たる場所は避け、気温が10度以下になると枯れる可能性があるため、常に10度以上を保てる場所に置くことが重要です。
屋外での栽培
10度以上の気温がある春から秋にかけては、屋外での栽培が可能です。
日当たりの良い場所を選び、水はけの良い土を使用すると地植えもできます。
しかし、強い直射日光は葉焼けの原因となるため、日影や遮光ネット、寒冷紗を使って適切に調整することが望ましいです。
適した土の選び方
カラジウムの栽培には、水はけの良い土が適しています。
市販の観葉植物用の土をそのまま使っても良いですし、赤玉土、バーミキュライト、腐葉土、鹿沼土などを混ぜてもいいですよ。
植木鉢の選び方
カラジウムは球根から成長するため、平鉢や通常の鉢が適しています。
1球を植える場合は15cm程度、3球を植える場合は30cm程度の鉢が適切です。
植え付ける際は、球根の上に約2cmの土をかぶせる深さが必要です。
水はけを良くするため、スリットが入った鉢を選ぶのもおすすめ。
カラジウムを上手に育てるためのコツ

成長期のケア
カラジウムは、4月から10月までの間に成長します。
土の表面が乾いたら、しっかりと水を与えてください。
地植えの場合、通常は頻繁な水やりは必要ありませんが、雨が少ない夏場は水やりが必要になることもあります。
室内で育てている場合は、葉が乾燥しないように葉水を与えてください。
屋外では葉水の必要はありません。
肥料は月に1回程度、緩効性の肥料を施しましょう。
冬の管理
10月を過ぎて気温が下がると、カラジウムは葉を落とし休眠状態に入ります。
葉が完全になくなったら、水やりは不要です。
室内で育てていて葉が残っている場合でも、土が乾いた後、3日ほど経ってから水をやりましょう。
冬季は肥料は不要です。
植え替えのタイミング
カラジウムは球根から成長する植物のため、1年から2年おきに植え替えてください。
以下のような状況が見られたら植え替え時期かもしれません。
- 2年以上植え替えていない
- 鉢底から根が出てきている
- 水やりをしても土が水を吸い込みにくい
- 土がすぐに乾く
- 以前に比べて葉の色が悪くなっている
植え替えには、成長が活発な5月から6月が最適です。
植え替える際には、傷んでいる根を取り除き、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
剪定の方法
カラジウムは剪定の必要が少ない植物です。
冬に葉を落とし、春に新しい葉が茂るサイクルを繰り返すため、大きく伸びることはあまりありません。
葉が密になりすぎて風通しが悪くなりそうな場合のみ、軽く剪定して調整しましょう。
カラジウムの増やし方

カラジウムは球根を分けて増やすことができます。
分球する際は、4個以上の節を残して切り分けると良いでしょう。
ただし、切り口に灰を付けて乾かすことをおすすめします。
カラジウムの育て方まとめ
カラジウムの魅力的な葉を最大限に引き出すためには、適切なケアが欠かせません。
成長期の水やりや肥料の与え方、冬の休眠期間の管理、適切な植え替えのタイミング、そして必要に応じた剪定方法など、この記事で解説した各ポイントを実践することで、カラジウムはより美しく成長します。
また、分球による増やし方をマスターすれば、その美しさをさらに広げることができます。
カラジウムの栽培は、丁寧な手入れと愛情があれば、誰にでも楽しむことができますよ。