雨の多い季節が訪れると、街角や公園、そしてお庭でアジサイが華やかに咲き誇ります。
アジサイは、特別な手入れをしなくても毎年美しい花を咲かせる植物です。
しかし、ケアを怠ると形が乱れ、花が小さくなってしまいます。
この記事では、アジサイの剪定の大切さ、最適な時期、そして方法についてご紹介します。
アジサイの剪定は難しいわけではないですが、いつ、どの部分を切るかを間違えると、花が咲かないことがあります。
参考にして、次のシーズンも美しいアジサイを楽しんでください。
アジサイ剪定の目的

アジサイは落葉性の低木なので、手入れをしないでおくと、枝が無秩序に伸び、花の配置が乱れます。
また、アジサイの花は枝の先端に咲くため、枝が長くなりすぎると花への栄養が行き渡りません。
また、枯れた花も枝に残るため、見た目を整えるためにも剪定が必要です。
アジサイの種類と剪定の適切な時期
アジサイを剪定する最適な時期は種類によって異なりますが、一般的には花が終わり、次年度の花芽が形成される前の7月が適しています。
特に手まり咲きアジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、カシワバアジサイなどは7月に剪定するのが理想的。
夏の終わりには新しい芽が出始めるため、遅れると翌年の花に影響が出ることがあります。
一方、アナベルやノリウツギなどは、冬から春にかけての剪定が適しています。
これらの種類は春に新しい枝に花芽をつけるため、新芽が出る前の冬から春に剪定を行います。
アジサイ剪定のコツとタイミング

夏の終わりに新芽をつける手まり咲きアジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、カシワバアジサイと、春に新芽を出すアナベルやノリウツギでは、剪定の時期と方法が異なります。
以下は、どちらのタイプのアジサイにも当てはまる剪定の基本的な方法です。
アジサイの基本的な剪定方法
- 植物全体の形を見極め、どの枝をどの高さで切るかを決め、全体のバランスを考慮して剪定します。自然な丸みがある形が理想的です。
- 植物をコンパクトに保ちたい場合は、多くの枝を切ります。逆に、植物を大きく育てたい場合は、剪定を控えめに行います。
- 細い枝や枯れ枝は、根元から切り取って整理します。
夏に新芽を出すアジサイの剪定方法
これらのアジサイは、7月に剪定するのが最適です。
この時期に剪定すると、新しい芽を保ちながら古い花を取り除くことができます。
- 剪定は節の上で行い、花の2-3節下が成長に適した位置です。その2cm上を切ります。
- 芽が見える場合は、大きな芽を残し、植物全体のバランスを考慮して剪定します。
- 植物を大きく育てたい場合は、花の下を切り、最初の節を残します。ヤマアジサイのように自然な形を好む場合は、花だけを切り取ります。
- コンパクトな形にしたい場合は、2-3節より下を切りますが、剪定時期が早く植物が大きい場合は、強めに剪定しても構いません。ただし、枝の1/2~1/3は残し、葉も必ず残してください。葉がないと光合成ができず、植物が枯れる可能性があります。
剪定が遅れた場合
理想的には7月中に剪定を行うべきですが、もし忘れてしまった場合は、成長中の新芽を傷つけないように注意しながら剪定を行います。
成長中の芽を切ってしまうと、その下の節から新しい芽が出ないため、花が咲かないことがあります。
アナベルとノリウツギの剪定方法
アナベルやノリウツギは、春に新しい枝の先端に花芽をつけるため、冬から初春にかけての剪定が最適です。
この時期、主に古い枝や茎が目立つため、適切な節を選んで切ることで、新しい芽が生じ、美しい花が咲きます。
剪定の方法によって、花の数や大きさが変わってきます。
- 植物全体の形を見て、バランスを考慮しながら剪定を行います。
- 強く剪定(=多く切る)すると、花の数は減りますが、大きな花が咲きます。ただし、植物が弱らないように、枝の1/3以上は残すことが大切です。コンパクトな形を目指す場合に適しています。
- 弱く剪定(=少なく切る)すると、多くの節が残り、そこから新しい枝が分枝し、小さな花がたくさん咲きます。植物を大きく育てたい場合に適しています。
- 細い枝や枯れ枝は、根元から切り取って整理します。
- 花が終わった後は、冬を待たずに、花の下の2-3節の位置で剪定し、古い花は取り除きます。
簡単アジサイ剪定のコツとタイミングまとめ

梅雨の季節には、日本各地でアジサイの美しい花を見ることができます。
アジサイは毎年花を咲かせる花木ですが、適切な手入れを怠ると、植物が過大に成長したり、花が小さくなります。
剪定は難しくありませんが、剪定のタイミングや方法を間違えると、花が咲かなくなる可能性も。
この記事を参考に、適切な時期に適切な方法で剪定を行い、来年も美しいアジサイを楽しんでください。